矯正歯科

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「歯並びが気になって、口を開けて思いっきり笑えない」
「歯並びによって、虫歯や歯周病に将来ならないか心配」
「接客業で、不潔な印象を与えていないか心配」
などといった理由から、矯正治療を考えている方も多いでしょう。

歯列矯正をすれば、見た目を美しくするだけでなく、噛み合わせの改善という効果も期待できます。噛み合わせがよくなると、全身が健康になるだけでなく、歳を重ねてからの健康にも大きく影響するため、ぜひ積極的に検討するとよいでしょう。

本記事では、矯正治療の方法の種類を紹介する他、それぞれの治療法のメリット、デメリットについても紹介します。

これから矯正治療を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

矯正歯科とは

矯正歯科とは、その名の通り、歯並びの矯正を専門とする歯科医院を指します。
一般歯科との大きな違いはその目的です。一般歯科が虫歯や歯周病など口の中のトラブルの治療を目的とするのに対し、矯正歯科は歯並びやかみ合わせなどを整えることを目的とします。

また、矯正歯科治療の主な目的としては、以下の3つが挙げられます。

 

  • ・かみ合わせをよくする
  • ・虫歯の予防
  • ・審美性の向上

 

目的①かみ合わせをよくする

矯正治療の最も大きな目的は歯のかみ合わせをよくすることです。実は「きれいな歯並び」というのは、見た目の美しさだけをいうのではなく、上下の歯が全てきちんとかみ合い、歯が本来の機能をしっかり発揮できる状態をいいます。

厚生労働省と日本歯科医師会は、80歳で20本以上の歯がある状態を目標とする「8020運動」をすすめています。この目標を達成した人は皆、歯のかみ合わせが良好な方がほとんどでした。前歯が出ている状態(上顎前突)だと8020の達成率は著しく落ちます。

また受け口(反対咬合)とかみ合っていない状態(開咬)の達成率は0%だったという衝撃的なデータがあります。
かみ合わせがよいことは、いつまでも健康でいるためには非常に重要です。上下の歯が正しくかみ合っていれば、高齢になっても、固い食べ物でも食べられます。それは、友人との食事を楽しむ社交性につながり、いつまでもポジティブに健康に過ごせる要因となりうるのです。

目的②虫歯の予防

歯並びが悪いと、歯ブラシが届かない箇所が生じます。歯磨きをしても、食べ残しやプラーク(歯垢)が残りやすく、どうしても虫歯になるリスクは高まるでしょう。
歯列矯正をすれば、歯のでこぼこがなくなり、きれいに並びます。歯ブラシの毛先も隅々まで届くので、ブラッシングしやすい環境を得る事ができ、口腔内を清潔に保ちやすくなるでしょう。虫歯も発生しにくくなり、歯周病のリスクも下がります。

また上顎前突(上の歯が前にでている方)は唇を自然に閉じる事が困難なため、お口があけっぱなしになり、口腔内が乾燥しやすい状況にあります。歯は唾液によって守られているのですが、それがなくなるため、虫歯になりやすくなったり、口臭がきつくなる原因にもなります。そのため矯正治療によって、自然に唇を閉じやすくすることが、虫歯や歯周病の予防につながります。

目的③審美性の向上

歯並びを改善することで、口元の印象は変わります。
また、上顎前突(上の歯が前にでている方)は、後ろに下げることにより、横顔のライン(Eライン)が整います。唇が自然な形で閉じやすくなります。

目的④(子どもの場合)顔の骨格を治す

 

子どもの場合、その成長に合わせてあごの骨から矯正し、正しいかみ合わせにすることができます。顔の骨格から整えれば、鼻呼吸がスムーズになったり、発音が正しくできるようになったりするといった効果も期待できるでしょう。これは子どもの健康や発育にとって非常に重要なことです。


矯正歯科治療の種類

矯正歯科治療には、大きく分けて「ワイヤー矯正」と「マウスピース型矯正(インビザライン)」の2種類の方法があります。
ワイヤー矯正とは、世界的にも採用されているスタンダードな矯正方法です。「ブラケット」と呼ばれる装置を歯の表面に取り付け、ワイヤーを通して行います。
歯科医師によって取り付けてもらった後は、そのまま生活でき、自分で管理する必要がありません。数多くの症例実績があり、適用できるケースも多いため、複雑な歯並びの治療にも対応できます。


ただし、痛みがあったり、虫歯や歯周病になりやすかったりする点はデメリットといえるでしょう。

また、装置が目立ちやすく、見た目が気になるという方も多いでしょう。ブラケットを透明なものにしたり、白いワイヤーを利用したりすれば、多少目立ちにくくなります。


一方、マウスピース型矯正とは、その名の通りマウスピース型の矯正装置を利用して治療する方法です。装置はさまざまなメーカーから提供されていますが、現在、世界中で最もよく使用されているのは「インビザライン」です。
透明で、装着しても目立ちにくいため、近年、特に人気があります。痛みも少なく、自分で着脱できる点もメリットといえるでしょう。

しかし、自由に着脱できる分、自己管理の必要があり、適切に装着しなければ十分な効果は期待できません。

 

治療名 ワイヤー矯正 マウスピース型矯正(インビザライン)
治療内容 「ブラケット」というワイヤー装置を歯の表面につけて歯並びを整えるスタンダードな矯正方法 マウスピース型の装置を使って矯正する。
さまざまなメーカーの装置があるが、
「インビザライン」が代表的。
メリット

・幅広い症例に適用可能
・症例実績が豊富
・装置を管理する必要がない

・装置が目立ちにくい
・痛みにくい
・装置の着脱可能
・歯を後ろに移動させやすいため、抜歯の可能性を低くすることができる

デメリット

・装置が目立つ
・痛みや口内炎のリスクが高い
・歯磨きがしにくい
・虫歯や歯周病になるリスクがある
・食事がしにくい

・自分で装置をつけなければ、効果がでない

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正には、次の3つの種類があります。

・表側矯正
・裏側矯正
・ハーフリンガル矯正

これらの違いは、装置を装着する箇所です。歯の表側につけるか、裏側につけるかが異なり、メリットやデメリットもそれぞれで違います。
ここでは、それぞれの方法がどのようなものか解説します。


表側矯正

唇側にブラケットを装着する方法です。最も一般的で、ほとんどの症例に適用できます。費用も安くすむ一方、装置は最も目立ちやすいでしょう。透明のブラケットやホワイトワイヤーを利用することで、多少目立ちにくくはなります。


メリット

表側矯正の主なメリットとしては以下の点が挙げられます。


【表側矯正のメリット】

・適用できる症例が多い
・費用が比較的安いくすむ
・目視しながら歯磨きできる
・滑舌への影響が比較的少ない


最も大きなメリットは、ほとんど全ての歯並びに対応できることです。他の方法では治療できない症例でも、表側矯正ならできるというケースも多いでしょう。また、裏側矯正やハーフリンガル矯正に比べると、費用が安くすみます。


装置を取り外せない分、歯磨きはしにくいものの、裏側矯正に比べると、ワイヤーが見える分、磨きやすいでしょう。さらに、ブラケットが舌側についていない分、裏側矯正よりは発音もしやすい
はずです。


デメリット

表側矯正の主なデメリットとしては、次のようなことが挙げられるでしょう。


【表側矯正のデメリット】

・装置が目立つ
・口を閉じにくい
・口内炎ができやすい


表側に装着する分、他の矯正方法に比べると、どうしても目立ちやすい点は大きなデメリットといえます。
また、ブラケットやワイヤーのせいで口が閉じにくく、口元が前に突き出している感じがするかもしれません。
特に口が開いたままになっていると、口腔内が乾燥しやすく、口臭も発生しやすくなるため、気をつけたいところです。
さらに、ワイヤーやブラケットが唇や頬の内側に擦れることで、口内炎ができる可能性もあります。


裏側矯正

ブラケットを歯の舌側に装着して矯正する方法です。表側矯正よりも目立たない点が大きなメリットで、接客業や営業職など人と接することの多い職種の方でも選択しやすいでしょう。

一方、他の方法よりも高い技術力が必要であり、費用が高額になる点はデメリットといえます。また裏側矯正はマウスピース矯正が台頭し、ほとんど行わなくなりました。当院でも直近5年で治療実績は0です。裏側矯正が良いという方には治療可能な医院を紹介させていただいております。


メリット

裏側矯正の主なメリットとしては以下のことが挙げられます。


【裏側矯正のメリット】
・表のワイヤー矯正より目立ちにくい
・ワイヤーに食べかすが付いても目立ちにくい


最も大きなメリットは、ブラケットを歯の裏側に装着するため、他の人から見えにくいことです。食べかすが引っかかっていても、目立ちません。


デメリット

裏側矯正のデメリットには次のようなことがあります。


【裏側矯正のデメリット】
・口を開けると、下顎のブラケットが見えてしまう
・しゃべりにくい
・食べにくい
・歯磨きがしにくい
・費用が高い
・対応していないクリニックもある


裏側矯正は、相手から見えないのではなく、見えにくい装置です。
明るい所で口を開けると、下顎は相手に見えてしまうので、治療しているかどうかは分かってしまいます。
装置が裏側についている分、舌の動きに影響し、滑舌が悪くなります。慣れてくれば、多少改善されますが、仕事に影響する可能性が高い方は避けた方がよいかもしれません。


また、食事の際は食べ物が引っかかりやすく、詰まりやすくなります。特に繊維質の多いものや、餅やキャラメルなど粘着性の高いものを食べる際は注意が必要です。
さらに、歯の裏側は自分では見にくいため、歯磨きもしにくいでしょう。

他にも、高い技術が必要な方法である分、表側矯正と比べると、費用がかかり、どのクリニックでも対応しているわけではない点もデメリットといえます。


ハーフリンガル矯正

表側矯正と裏側矯正を組み合わせる方法です。他人から目立ちやすい上側は裏側矯正、下側は表側矯正をします。表側矯正よりは目立ちにくく、裏側矯正よりは費用が安いことが特徴です。
またハーフリンガルも裏側矯正のため、マウスピース矯正によってほとんど行われなくなっています。


メリット

ハーフリンガル矯正のメリットとしては次のようなことが挙げられます。


【ハーフリンガル矯正のメリット】
・表側矯正よりも目立ちにくい
・裏側矯正よりも費用が安い
・裏側矯正より滑舌への影響が少ない


裏側矯正を上側だけにする分、費用も抑えられます。
また、下の歯の裏側には装置がないため、両方を裏側矯正にした場合に比べると話しやすいでしょう。


デメリット

ハーフリンガル矯正のデメリットには次のようなことがあります。


【ハーフリンガル矯正のデメリット】
・人によっては目立つ
・症例によっては適用できない
・表側矯正よりは高い
・表側矯正より歯磨きがしにくい


下の歯が見えるように口を開ける方は、表側矯正が見えるため、周囲に矯正していることを気づかれやすいかもしれません。
また、全ての症例に適用できるわけではなく、かみ合わせの状態によっては難しい場合もあります。
さらに、片方を裏側矯正にする分、両方を表側矯正にする場合と比べると、費用は高くなり、歯磨きもしにくいでしょう。


マウスピース型矯正

マウスピース型の装置を利用して歯の矯正をする方法です。少しずつ形状の異なるマウスピースを一定期間ごとに付け替えて、正しい歯並びになるよう矯正します。透明なので目立ちません。
取り外しができ、歯磨きをしやすい一方、自分で管理する必要があり、ワイヤー矯正よりも歯を動かす力が弱い分、適切に装着しなければ十分な効果を望めない可能性があります。


インビザライン

マウスピース型矯正装置の中でも、現在、世界で最も採用されているのが「インビザライン」です。アメリカのアライン・テクノロジー社が開発し、世界100ヵ国以上、800万人以上の人に利用されてきました。
「クリンチェック」と呼ばれるコンピューター画像によって治療計画の3Dシミュレーションができ、必要なマウスピースの枚数や期間もわかります。
通常、1枚のマウスピースの装着期間は1週間程度で、新しいものへの交換は自分で自宅でおこないます。

 

インビザラインの詳細へ


メリット

インビザラインのメリットには次のようなことが挙げられます。


【インビザラインのメリット】
・目立ちにくい
・痛みが少なく、口腔内のトラブルも少ない
・通院頻度が少なくてすむ
・3Dシミュレーションで治療計画を確認のうえ始められる


インビザラインは透明なので目立ちにくいです。周囲に気づかれにくい点は、見た目が気になる方には大きなメリットといえるでしょう。
さらに、段階的に歯を動かすため、ワイヤー矯正と比べると痛みも少なくてすみます。頬や唇との摩擦も少なく、口内炎になるなどのトラブルも起きにくいでしょう。
5日から2週間に一度、新しい装置に交換する必要がありますが、自宅で自分で交換でき流ため、通院の頻度も少なくてすみます。


また、技術力が高く、独自のコンピューター画像によって、事前に治療計画を確認できるほか、治療実績も豊富なので安心して治療を始められるでしょう。


デメリット

インビザラインのデメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。


【インビザラインのデメリット】
・適用できない症例もある
・自分で管理しなければならない


インビザラインを適用できる症例は限られます。歯並びや骨格によっては適用できない場合がある他、重度の歯周病を患っている場合はできない可能性があります。
また、1日20時間以上装着する必要があったり、付け替えの時期を自分で管理しなければ、狙った治療効果が発揮できない可能性があります。



当院では、子どもの矯正治療(小児矯正)にも力を入れております

当院では、お子さまが小さなころから矯正治療を開始することをおすすめしています。
前歯が永久歯に生え変わる時期であれば、子ども向けの矯正装置をによってあごの成長に合わせながら、効果的で負担の少ない治療を行うことができるからです(1期治療)。

 

もちろん、12歳以降の方でも矯正治療はできますし、骨格に問題ない場合はあえて中学生以降に治療を開始することもあります(2期治療)。その場合は、成人と同じくマウスピース矯正やワイヤーを使用した矯正治療を行うケースが多いでしょう。

さらに、当院では、磨き残しや虫歯のチェックだけでなく、定期的にレントゲンやお口の写真の撮影によって、永久歯の本数を確認しています。
永久歯の本数は、先天的に多い又は少ないことがあり、かみ合わせに大きく影響するからです。早期に発見し、適切に対処することで、かみ合わせの悪化やあごの成長不良を防げます。

 

矯正治療をはじめるのにベストなタイミングは、歯並びや他の個々の要因によって変わります。適切な時期がいつか知るためにも、ぜひ一度ご相談ください。


矯正治療の流れ

当院の矯正歯科治療は、通常、次のような流れで進めます。


  1. 初診・問診

    初診時には、患者様から十分なヒアリングを行います。気になる箇所や不安に思うことなどをお聞かせください。費用についてのご説明もいたします。

  2. 矯正精密検査・ご説明

    レントゲンの撮影の他、お口の中の写真、お顔のバランスや左右の対称性を確認するための顔写真の撮影をします。
    さらに、デジタルスキャンや粘土の型取りも行い、治療の経過をシミュレーションし、その結果をご説明します。治療方法の相談や治療期間についてのご説明をするのも、この段階です。
    わからないことや心配なことがあれば、遠慮なくお尋ねください。

  3. 矯正治療開始

    一般的に治療には、以下の期間通って頂くことになるでしょう。

    ・小児矯正(1期治療):1.5~2年
    ・成人矯正(2期治療・非抜歯矯正):1〜1.5年
    ・成人矯正(抜歯矯正):2〜3年

    また、途中で虫歯や歯周病になったり、装置が取れるなどのトラブルが起こる可能性もあります。そのため月に一度はご来院頂き、装置の調整をすることになるでしょう。

  4. 矯正治療完了・保定装置装着

    矯正装置による治療が終わったら「後戻り」を防ぐため「保定装置」を装着して頂きます。
    そのまま何もしなければ、元の状態に戻ろうとする力が働き、せっかくきれいになった歯並びが再び乱れてしまう可能性があるからです。

  5. 経過観察

    きれいな歯並びを保つことができているかチェックしながら、保定装置を外すタイミングを見極めます。


まとめ

矯正治療の方法には、ワイヤー矯正とマウスピース型矯正の大きく2つの方法があります。ワイヤー矯正治療には、表側矯正・裏側矯正・ハーフリンガル矯正の3つがあり、それぞれメリット、デメリットが異なります。
どの方法を適用するのがよいかは、ご自身の希望の他にも、症例に合わせて選ぶ必要があるため、歯科医師との相談が必要です。
矯正治療を考えているなら、まずは歯科医院を訪れ、医師に相談しましょう。

おひさま歯科・小児歯科
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